サルでもわかるBlender

2022/12/17

【Blender超入門】カメラの設定・操作

Blenderの「カメラの使い方や機能」について紹介します。

記事作成時バージョン:Blender 3.3

目次

カメラとは

カメラ

カメラはレンダリング時の構図を設定します。Blenderを開いたときに、3Dビューポート上に表示されている上記赤枠がカメラです。

カメラの追加

追加>カメラ

カメラを新規に追加するときは 追加 > カメラ からできます。(追加のショートカットキーは shift + A です)

新規に追加すると原点(3Dカーソルの位置)に追加されるので、動かす必要があります。

基本的にはデフォルトで用意されているカメラを使うとスムーズです。

カメラのプロパティ

カメラの画角・構図を設定する「カメラ プロパティ」を紹介します。

カメラプロパティ
設定内容 説明
タイプ ❶透視投影
遠近感のある表示。実際の見た目のように、遠いものは小さく、近いものは大きく表示される。
❷平行投影
近いものも遠いものも同じ大きさで表示。
❸パノラマ状
パノラマカメラを再現。

焦点距離

被写体とカメラレンズの距離(値が小さいほど広角)
※タイプが「透視投影/パノラマ状」の時に表示される設定
視野角 カメラレンズの視野角(値が大きいほど広角)
※タイプが「透視投影/パノラマ状」、かつレンズ単位が「視野角」の時に表示される設定
レンズ単位 「ミリメーター」「視野角」から選択可能
※タイプが「透視投影/パノラマ状」の時に表示される設定
平行投影のスケール 平行投影の表示サイズ
※タイプが「平行投影」の時のみ表示される設定
シフト X カメラが向いている方向をX軸方向にずらす。
(実際にカメラの位置は変わりません)
シフト Y カメラが向いている方向をY軸方向にずらす。
(実際にカメラの位置は変わりません)
範囲の開始 レンダリング時の開始(手前)の位置
終了 レンダリング時の終了(奥)の位置

カメラ操作・設定

カメラからの視点に切り替える

カメラの視点

3Dビューポート右側にある「カメラマーク」を押すと、カメラからの視点に切り替わります。

四角い破線の枠で囲まれた範囲が、最終的にレンダリングされる構図(カメラからの視点)です。

ショートカット
カメラからの視点に切り替える テンキーの 0

カメラの動かし方

オブジェクトデータプロパティ

焦点距離

オブジェクトデータプロパティ(カメラマーク)の「焦点距離」から画角の大きさを変えれます。

 

平行投影のスケール

タイプが平行投影の場合は、「平行投影のスケール」から画角の大きさを変えれます。

 

シフト(X/Y)

シフトの「X」「Y」の項目を動かせば、画角の位置を調整できます。

移動・回転ツール

移動ツール

移動や回転ツールを使うことでも、カメラの位置や角度を変えれます。
(オブジェクトプロパティのトランスフォームと連動しています)

カメラの「透視/平行投影」

平行投影↔透視投影

カメラのビュー(透視投影 ↔ 平行投影)を切り替える場合は、オブジェクトデータプロパティの「タイプ」の項目から切り替えます。

 

ビュー透視/平行投影

※3Dビューポート右側のアイコンで変えても、カメラの投影(レンズのタイプ)は変わりません

(上記はあくまでモデリング中のビューなので、最終的なレンダリング表示は、先述したオブジェクトデータプロパティから切り替える必要があります)

カメラの縦横比を変更

カメラ縦横比

出力プロパティ(プリンターのアイコン)の「解像度」の項目から、カメラの縦横比を変更できます。

知っておくと便利な機能

カメラをビューにロック

カメラをビューに

手順

  1. サイドバーを開く
  2. ビュータブ
  3. 「カメラをビューに」にチェック

上記の手順で、カメラをビューにロックできます。

 

カメラをビューにON

このように、カメラのビューをロックして画角の調整ができるので便利です。

画角を調整した後は「カメラをビューに」のチェックを外すのを忘れないようにしましょう。

 

カメラをビューにOFF

※チェックを外した状態だと、カメラのビューごと全体が動きます。

現在の視点にカメラを合わせる

現在の視点にカメラを合わせる

手順

  1. ビュー
  2. 視点を揃える
  3. 現在の視点にカメラを合わせる

今見ている視点にカメラのビューを合わせることができます。

後ろをぼかす(被写界深度)

被写界深度

手順

  1. 「被写界深度」にチェック
  2. 焦点のオブジェクト(ピントを合わせたいオブジェクト)を指定
  3. F値を調整(数値が小さいとぼける)

被写界深度を設定することで、背景をぼかすことができます。

複数のカメラを切り替える

カメラは複数設置することができます。

アクティブカメラとは

アクティブカメラ

アクティブカメラは、カメラの上の三角の部分が黒くなります(上記赤枠)。

レンダリングする時やカメラビューに切り替えた時は、アクティブカメラからの視点になります。

カメラの切り替え方法

方法1

シーン>カメラ

シーンの「カメラ」から切り替えれます。

方法2

アウトライナーから、各カメラの右側にある緑色の「カメラのアイコン」をクリックすると、切り替わります。

方法3

ctrl + 0

アクティブカメラにしたいカメラを選択して ctrl/command + (テンキー)0 を押すと、
アクティブカメラが切り替わり、カメラの視点になります。

補足

オブジェクトがカメラに映らない/見切れている時の対処法

範囲の終了

オブジェクトがカメラに映らない(もしくは見切れている)時は、「終了」の距離の値を変えると映るようになります。