サルでもわかるBlender

2025/7/31

UV展開がうまくいかない時のチェックリスト

今回はUV展開がうまくいかない時にチェックすべきポイントをわかりやすく解説します。 困った時はこのチェックリストをご活用ください。

この記事では Blender 4.5 を使用しています

目次

UV展開がうまくいかない時のチェックリスト10個

  1. スケールは適用してる?
  2. モディファイアーは適用してる?
  3. 面の向き(法線)が裏向きになってない?
  4. 重なってる頂点はない?
  5. 面が三角形や五角形になってない?
  6. シーム(切れ目)は適切に入ってる?
  7. 適切な展開方法を選んでる?
  8. UVが重なってる、くっついてる
  9. UVの向きは合ってる?
  10. 「UV同期選択」が邪魔してない?

1. スケールは適用してる?

オブジェクトのスケールが適用されていないと、テクスチャが変に引き伸ばされたり歪んだりします。UV展開前に必ず「スケールを適用」しておきましょう。

対処法

オブジェクトモード → Ctrl + A → スケールを適用

2. モディファイアーは適用してる?

サブディビジョンサーフェスなどモディファイアーを使っている場合、うまく展開できないことがあります。UV展開前に「モディファイアーを適用」しておきましょう。

対処法

下三角アイコン → 適用
(ショートカット: Ctrl + A

※適用後は戻せないので、バックアップを取っておくと安心!

3. 面の向き(法線)が裏向きになってない?

面が内側を向いていたり反転している面があると、UV展開やテクスチャの表示がうまくいかないことがあります。

対処法

編集モード → メッシュ → ノーマル → 面の向きを外側に揃える
(ショートカット:Shift + N

4. 重なってる頂点はない?

同じ場所に2つの頂点が重なっていると、それぞれ別々に展開されてしまいます。

対処法

編集モード → 全て選択 → M → 距離で結合

5. 面が三角形や五角形になってない?

Blenderでは「四角い面(クアッド)」がいちばん安定しています。面が「三角形」や「五角形」になっていると展開がうまくいかないことがあります。

対処法

編集モード → 面を選択 → 三角面を四角面に

6. シーム(切れ目)は適切に入ってる?

シーム(切れ目)が適切に入ってないと、うまく展開されません。

UV展開は、箱を切り開くような作業です。シームを適切に入れましょう!

対処法

  1. 展開したい辺を選択 → Ctrl + E (もしくは右クリック) → シームをマーク
  2. すべて選択 → U → 展開

7. 適切な展開方法を選んでる?

BlenderにはUV展開の方法がいくつかあります。形に合わせて選ぶのがポイントです。

  • アングルベースで展開
    丸い形に向いてる(キャラクターやりんごなど)
  • 等角で展開
    四角い形に向いてる(建物や家具など)
  • 最小ストレッチで展開
    テクスチャの模様が伸びて気になるときなど、「展開した後の調整」として使うことが多い
  • スマートUV展開
    Blenderが自動でシーム(切れ目)をつけて展開してくれる
    シンプルな形状には便利ですが、複雑な形状は調整が必要(角度制限は89度がおすすめ)

8. UVが重なってる、くっついてる

展開したあとの「UVマップ」で、パーツが重なっていたり、くっついたりしていると、模様が変になることがあります。

対処法

UVを選択し、 G で移動して離す

9. UVの向きは合ってる?

模様が「上下逆」に見えるときは、UVの向きがズレているかも。

対処法

UVを選択 → R で回転して、向きを合わせましょう!

10. 「UV同期選択」が邪魔してない?

「UV同期選択」がオンだと、思ったように選択・編集できない場合があります。

対処法

UVエディターの左上にある「UV同期選択」をオフにする

おまけ:模様の歪みをチェックする方法

UVグリッドを使うと、模様の歪みがすぐわかります!

UVグリッドを貼る手順

UVエディターの上にある「新規」をクリックします。

生成タイプで「UVグリッド」を選択します。
(名前は任意でGridとかにしておくと分かりやすいです。)

画面上部にある「Shading」タブを開きます。

新規」をクリックします。

Shift + A を押して、「テクスチャ」>「画像テクスチャ」を選択します。

左上の「写真アイコン」をクリックして、先ほど追加したUVグリッド「Grid」を選択します。

Gridの「カラー」とプリンシプルBSDFの「カラー」をつなぎます。

UV Editing」タブに戻ると、UVグリッドが貼られています。